電荷密度 がつくる静電場は
で与えられる.静電場なのでこの回転は0でなければならない.
簡単のため で考えると
が0にならなければならない. だから0になるというのは早計で,これは演算子なので注意深く調べる必要がある. のときは成分ごとに計算すれば0になることがすぐにわかる.問題は の場合で,例えば
であるように,0でない可能性がある.これを確かめるには,\eqref{2}の導出と同様に,\eqref{1}を原点のまわりに体積積分すればよい.
もしこれが0でない値を取れば, でデルタ関数的な寄与があることを意味する.この積分は発散定理を使って
と面積分にすることができる. (単位動径ベクトル)とできるので,右辺は0である.よって左辺も0であり,\eqref{1} は の場合も0であることがわかる.
\eqref{3} を示すには に発散定理を使う.
を定数ベクトルとすると であり,また であるので
により\eqref{3}を得る.