グリフィス 電磁気学 第5版

 昨年の冬にグリフィス電磁気学の第5版が発売された.目次をみるかぎり,第4版との違いはわずかである.削除された章や節はなく,追加された節は "4.3.4 The Crystal Ambiguity", "11.2 Power Radiated by a Point Charge", "11.3 The Radiation Reaction" である.11.2は "11.2.1 The Larmor Formula", "11.2.2 The Lienard Formula"を含み,11.3は "11.3.1 The Abraham–Lorentz Formula", "11.3.2 The Self-Force on a Charged Particle" を含む.

 このうち,11.2.1と11.2.2は第4版の11.2.1を2つに分けたような内容であり,11.3.1と11.3.2は第4版の11.2.2と11.2.3にそれぞれ対応する.

 4.3.4は新しい内容追加であり,NaClのようなイオン結晶の物質を誘電体とみなすと,どの部分を電気双極子とみなすかによって曖昧さが生じてしまうことが述べられている.