前回使った と はクォータニオン(四元数,しげんすう)を使うとひとまとめに扱うことができる.クォータニオンは3種類の「虚数」 を使って定義される.
「」 はクォータニオンを表す記号とする.このとき
となる.これはその1の(3)式と同じ表式である.
クォータニオンはスカラー と3次元ベクトル の組 であって,積の演算規則
を満たすもの,と考えることもできる. は通常のベクトルとみなして計算できる.
3次元空間の単位ベクトルをクォータニオンを使って
と定義する.このとき の回転は
で与えられる.ここで
である.
確認
\eqref{1}の規則を使うと
となる.\eqref{2}はロドリゲスの回転公式であるから,正しく回転を表現している.(確認終)