「電磁気学の基礎 I」太田浩一 著 (シュプリンガージャパン) の読書メモ
半径 の無限長の円柱面上の電荷のつくる電場を求める.
円柱の中心軸を 軸に取る.円柱面の位置を , 観測点の位置を として, 距離は
\begin{align} |\mathbf{x}-\mathbf{x}'|=\sqrt{a^2+\rho^2-2a\rho\cos\varphi'+z'^2} \end{align}
であり, の 方向成分は である. にある電荷は であるから,P32の 第1式を得る. 積分は (2.9) が使え,第2式を得る.少し変形すると
となるので,(2.14) の積分を使うことができる.この積分については次回確かめることにして,これを使うと
となる. ここで
となることを使った.
この結果を使って任意の円柱対称な電荷がつくる電場を求めることができる.全空間を半径 , 幅 の円筒に分割すると, 円筒電荷のつくる電場は (2.16) で とすればよく,(2.17) になる.これを について積分すれば (2.18) になる.
半径 の円柱に電荷密度 で帯電しているとき,
であるので,これを使えば (2.19) になる.
電荷密度 と円柱座標の動径変数 がまぎらわしい.