電磁気学の基礎 I (その12) 3.3, 3.4

電磁気学の基礎 I」太田浩一 著 (シュプリンガージャパン) の読書メモ


 3.3節.(3.18)左辺にガウスの法則を適用するとは


 \begin{align} \oint dS\mathbf{n}\cdot\mathbf{E} = \int dV \pmb{\nabla}\cdot\mathbf{E}= \Delta S \frac{\sigma}{\epsilon_0} \end{align}


ということだろうか.


 電荷面密度があると,その面の前後で電場の法線成分が不連続になるが,一方で面密度ではなく電荷体積密度が有限であっても電荷分布の境界で電場が不連続にはならない.これは例えば一様に帯電した球を考えると,(2.24)より球の表面を横切っても電場は連続である.


 平面電荷のつくる電位では,2.3.3節前半と同様な座標設定で,被積分関数 1/|\mathbf{x}-\mathbf{x}'|=1/\sqrt{\rho'^2+z^2} とすればよい.積分にカットオフを入れると


 \begin{align}
\phi(z)=\frac{\sigma}{2\epsilon_0}\int_0^l d\rho'
  \frac{\rho'}{\sqrt{\rho'^2+z^2}}
  = \frac{\sigma}{2\epsilon_0}(\sqrt{l^2+z^2}-|z|)
  = \frac{\sigma}{2\epsilon_0}(l-|z|+O(l^{-1}))
\end{align}


になり,(3.23)が得られる.


 3.4節.(3.26)式の最初の等式は(2.38),2番目の等式は(3.1)を使っている.