断熱近似とベリー位相

 量子力学の断熱近似とベリー位相をウェブで検索してみると,多くが J. J.サクライ「現代の量子力学(下)第2版」と同じ説明である.ただこの本がオリジナルというわけではなく, Griffiths (2005) の取扱いにならった,と書いてある. Griffiths (2005) とは D. J. Griffiths, Introduction to Quantum Mechanics 2nd ed., Pearson (2005) なのだが,2018年の第3版ではこのあたりの取扱いがほとんど削除されてしまった.ベリー位相は最近の旬な話題だと思うのだが,何故なくしたのだろうか?