ラゲール多項式(その2)

 ラゲール多項式のどの定義を使うべきか迷うところだが,個人的にはNISTのDLMFによる定義を使うのが無難だと思っている.DLMFではラゲール(陪)多項式の定義はその1の(2)式と(4)式である.また前回,J. J. サクライの量子力学 第2版では(1)式や(3)式が使われていると書いたが,最近出版された第3版では(2)式や(4)式の定義に変わっているらしい.

 
 DLMFによるとラゲール陪多項式の母関数は


 \begin{align} (1-z)^{-m-1}\exp\left(\frac{xz}{z-1}\right) = \sum_{n=0}^\infty L_n^m(x)z^n \end{align}


であるが,2007年に新しい母関数が発見されている.


 \begin{align} e^{-zx} (1+z)^l = \sum_{n=0}^\infty L_n^{l-n}(x) z^n \end{align}


出典は H.J. Weber, Cent. Eur. J. Math 5, 417 (2007) [ arxiv:0706.3003 ] で,Arfken-Weber-Harris 第7版にも載っている.