電磁気学の基礎 I (その26) 5.5, 5.6

電磁気学の基礎 I」太田浩一 著 (シュプリンガージャパン) の読書メモ



 5.5節.巨視的電場を定義できる理由が  \pmb{\nabla}\times\mathbf{e}=0 であると初めて知る.他の本にも書かれているのだろうか.電気双極子のデルタ関数項が重要な役割を持っている.微視的電場というのは,今日ではどの程度のスケールを指すのだろうか.量子力学が効かない程度には巨視的であるべきだと思うのだが.


 ローレンス・ローレンツの関係式より先の段落は後の章の結果を使っているので今の段階では確かめられない.


 5.6節.難しい式変形はないのだが,どういう場面で使われるものなのかがよくわからない.しかも色々な量が出てきてわかりにくさに拍車をかけている.(5.41)から(5.42)への過程が最初わからなかったが,(5.42)は一般の物質の場合で,線形物質を仮定している(5.41)とは別のものだった.段落を変えてくれないとわかりづらい.(5.42)は自由エネルギーの式だと思うが,なぜ  du の文字を使うのだろうか.


 最後の段落の意味がわからずしばらく考えた. U=(1/2)\int dV \varrho \phi から出発して(5.44)を導く本があるが,途中で線形物質を仮定しないといけないので一般性がない,ということらしい.


  \mathbf{D} は物理的に意味がないと言いつつ多用するのか…