2023-03-01 運動量演算子 運動量演算子といえば(1次元ならば)即座に と書き下すわけであるが,微妙な問題を含んでいる。位置と運動量の交換関係 の両辺を位置の固有状態で挟むと となり,左辺は ,右辺は により になる.この式を満たす は, を任意定数として である.右辺第2項は であることによって許される.すなわちより一般的には と書ける.普通の量子力学では の場合のみを考えて とするのだが,数学では のような非有界作用素の積は定義域などをきちんと定めなければいけない. の任意性はこうしたところが生ずるものと思われる.