2種類のグラスマン数 と の積の複素共役は
となり, と の順番が入れ替わっているにもかかわらず,負号がつかない.これは一見すると奇妙で,例えば と が実グラスマン数の場合,
となり,「実」であるにもかかわらず複素共役が元の値と一致しない.
「公式」\eqref{1} は色々な本に書かれているが,
M.S. スワンソン (著), 青山秀明(訳),川村浩之(訳),和田信也(訳),「経路積分法 -量子力学から場の理論へ-」(吉岡書店,1996)
に詳しい.複素グラスマン数 を実グラスマン で表すと
と書けるので
となる.\eqref{1}は,\eqref{2}と\eqref{3}が一致すべし,という条件からきている.すなわち
でなければならない.これを使って が複素グラスマン数の場合を考えると,
により\eqref{1}が得られる.