本の体裁

 大学初年級の物理の本はなぜか体裁(見栄え)の悪いものが多い.英語の本と比べるとよくわかる.わかりやすく書かれているものでも,体裁が悪いために読みづらくなっているものもある.個人的な印象ではスペース(空白部分)の足りなさと図の小ささ(少なさ)が原因である.スペースが少なかったり図が小さい(少ない)のは紙数を減らして価格を下げる意味もあるのだろうが,結局それによって本の魅力が大きく損なわれているように感じる.それに比べると高校生向けの参考書は体裁が良いものが多く,スペースが少なくてもレイアウトが工夫されていたりして読みやすい.またページ数の多い本は薄い紙を使うなどして開きやすくなっている.高校生向けの参考書は競合が多くて差別化しないと売れないということもあるのだろうが,大学生向けの本も少しは見習ってほしいものである.