「電磁気学の基礎 II」太田浩一 著 (シュプリンガージャパン) の読書メモ
私が無知なだけかもしれないが,この節は難しい.
コルテウェフは KdV 方程式の K のことらしい.
から, の 項を無視すれば
となる.物体が速度 で運動する場合,ラグランジュ微分で書き直すと(18.52)になる.その上のジュール熱の式がどのようにして導出されたのかわからない.
P607最初の式の右辺第1項は である.P607の最初の2式を(18.52)に代入する.このとき
であるから,P607の最初の2式の右辺第1項は相殺し,残りの項にそれぞれ をかけたものになる.最後の項は
となるが, の導関数だけを残す近似をすれば右辺の最後の項のみが残り,P607の3番目の式を得る. を(18.50)に代入し,全微分の形とその残りという形にすると,P607の4番目の式になる.ここで はP607の下から3番目,2番目の式で与えられる.
圧力について
であるが,これも 比例項を高次項として落とす. からの寄与を とおくとP607の一番下の式になる.
運動量平衡方程式を使うとP608の最初の2式が得られるということだが,力尽きてしまい未確認である.ただ についてはこの式を使わなくても, であるから,P607の の式から
であることがわかる.応力テンソルはまじめに計算しないとだめである.この式を実際に確かめた人はどれくらいいるのだろうか.
定常状態では により になる. は(18.48)を使い, はP607の式を使うとP608の の式を得る.ケルヴィン力についても の0次である(18.34)の第1項目のみを使うことにすると,
となるのでP608の最後の式を得る.
電歪,磁歪は理論的に極めて複雑な現象である,と書かれているが,弾性体の理論自体が複雑であるので,それに電磁気現象が加わったらますます複雑になることは想像に難くない.ランダウ-リフシッツでさえも等方的な媒質しか電歪を扱っていない.