「電磁気学の基礎 II」太田浩一 著 (シュプリンガージャパン) の読書メモ
古典論では調和振動子の平均エネルギーは(17.10)であったが,量子論では
になるので, として
となる. は規格化定数で,
より
になる.すなわち
となる.
となる.和の計算で17.2節の結果を使った.零点振動のエネルギーは(17.49)になる.(13.18)を使って和を積分に直すと
であり, より
となる.
P570の の積分について,半径 の半円とあるが,正確には と の間の大きさの半径である.この領域内に と がある.こうすれば被積分関数の和を に広げても積分に寄与しないので,P570の一番下の和公式が使える. とおくと
となるので,被積分関数は に置き換わり,(17.51)となる.この2番目の等式は
を使った.
(17.51)右辺第2項は の実部が正を取るリーマン面を選ぶと,積分路の半円部分の寄与は指数関数的に小さくなるので無視できる.残った積分は実軸上の から までである.
ここで
であるから,
となる. で右辺第1項は消え,
となる.
(17.51)右辺第1項は と を取り囲む虚軸に沿った経路を考えることで,切断線の左側の経路から 積分の の範囲を与え,切断線の右側の経路から 積分の の範囲を与える.
P572のエネルギー密度は
であるから, と は
の関係がある.(17.7)より
であるから
となる.