「電磁気学の基礎 I, II」(太田浩一著, シュプリンガージャパン)の補足.
電磁場の境界条件は3.3節や7.6節でやった. を面の法線, を電荷面密度, を電流面密度とすると
である.13.3節でみたように,電磁場が時間変化するときでもこの条件は変わらない.これらは境界面を横切る閉曲面を考え,電磁場の面積分から得られた.
これは別の導出法がある. を境界面とすると,電磁場と電荷密度は,領域1, 2にある電磁場と電荷密度によって
と表すことができる.このとき に注意して
から,ガウスの法則によって
を得る.同様にファラデーの法則
から
を得る.磁場の境界条件も同様である.この導出の利点は電磁場の時間変化の有無に関係なく,ほとんど機械的にできることである.出典は
A. Zangwill, "Modern Electrodynamcs", (Cambridge University Press 2012)
で,Google Books から参照できる.