「電磁気学の基礎 II」太田浩一 著 (シュプリンガージャパン) の読書メモ
16.1節.電磁場を無限自由度の力学変数とみなして,物質と統一的に扱う.それには解析力学が便利.
16.2節.ハミルトンの原理.ローレンツ力をを受ける荷電粒子に対するラグランジュ関数の導出.位置エネルギーが であるということだが,ゲージ変換との関係はどうなっているのだろうか.
16.3節.解析力学の基本である,オイラー-ラグランジュ方程式の導出.
16.4節.ルジャンドル変換.何気に重要な変換だが,数学で学んだ覚えがない.凸性の条件が重要.
16.5節.ハミルトンの正準方程式,ハミルトン-ヤコービ方程式,ローレンツ力に対するハミルトン関数.解析力学の要点を駆け足で説明.
16.6.1節.トムソンの原理に続いて最小発熱の原理が紹介されているが,まずガウスの法則を仮定せずに電場のエネルギーを考えたほうがわかりやすい. とし, , とする. の持つエネルギーと の持つエネルギーの差はP510の と同じ形になる.右辺第1項は
となる.これから の最小値は のとき,すなわち が結論される.さらに,, であるから, のもとで を最小にすると が得られる.
と が独立変数であるとき
の変化は
となる.ここで表面項を落とし, 項を高次の微小量として落とした.これから となるのは であることがわかる.ただし は停留値条件であって の最小値かどうかはわからない.最小値であるためには が と に関して下に凸である必要がある.最小値であることが示せる方法があるのかわからない.