電磁気学の基礎 I (その1) 2.1, 2.2

 これから太田浩一 著「電磁気学の基礎 I」(シュプリンガー・ジャパン)を読もうと思う.手元にあるのはやや古い2009年初版3刷である.正誤表を探してみたけど見つからない.


 この本の特徴は歴史に詳しいことと,この手の本としては珍しく演習問題がないことだろうか.特に歴史については著者の強いこだわりを感じる.きっと内容についてもよく練っているだろうと期待している.内容に踏み込みすぎると問題があるので,式の間の計算部分をメインに書いていきたい.第1章は概論なので軽く読み流し,第2章の電場から始める.


 2.1節はクーロン力とその重ね合わせの原理,2.2節は電荷電荷分布が与えられたときの電場についての一般論である.どちらも特に計算すべきところはない.あえて注意するとしたら,クーロン力や電場は逆2乗則に従うが,単位ベクトルがつくことで分母が距離の3乗になることだろうか.電荷密度を \varrho電荷面密度を\sigma電荷線密度を \lambdaとして,これらの文字を一貫して使っているようだ.